おかえりなさい2009/05/07 20:56

式年大祭看板
五月二日夕方、まだ静かな神社

日も暮れてきましたよ
そろそろお迎えに出かけよう
まだ来ならんのけ
遅れてるんてなのぅ
まだけ? 待ち遠しいの
来なったよ!
文室・五皇神社から、434年ぶりのお里帰り
あたらしい木の香りにつつまれて、しずしずとお通り
神主さん、可愛い巫女さんたちに迎えられ境内へ
よう帰んなった、ゆっくりしてっておっけ
笛や太鼓のお出迎え、おさか同級生も吹いてます
お隣のMちゃん♪お元気そうでなによりです
氏子の女子小学生四人で舞う浦安の舞
おさかも踊りました、うん十年前(笑)
夜更けまで、歓迎の人であふれるお社前
二人の川上御前さまも、積もる話に花を咲かせておられるでしょうか?
明日はいよいよ祭り本番です

神も仏も2009/05/08 12:38

5月3日、朝
お社の最上段に鎮座まします神様たち
その麗しきお姿は、御簾越しにちらり
そんな中、現れたお坊様の大行列
階段を昇り
「法華八講」の始まりです
お社の前、杉の木に囲まれて問答は続く
朗々と天に響く声
かつては日本各地で見られた光景といいますが
やっぱり不思議
その後、下の境内では「湯立ての神事」

祈願札を窯下の火できよめ、湯玉を体にかけて諸願成就・家内安全
てことで

見合って見合って
はるばる伊勢から来たお神楽さん
たくさんのギャラリーを前に大張り切り
そうこうしているうちに日も落ちて宴たけなわ
うらの歌、聞いとっけの御前さま
私たちもがんばりまーす♪
まだまだ
祭りは続きます

また来ねの2009/05/08 16:24

5月4日
祭りも中日の、今日は朝から例大祭
準備万端ととのえて
お手水を手伝う巫女さん二人は高校生、
姪っことそのお友達
がんばれ♪
みなさん定位置について
奉納のお品を順々に送る
再び、浦安の舞の奉納を終え
やや? この集団は?
川上御前さま、登場
「そなたたちに紙すきの技を授ける、よく見ておきなさい」「ははーっ」
♪紙の神様に習うた教え なんでちゃかぽか 変えらりょか♪
人間国宝・岩野市兵衛さんの朗々たる歌声のあとは
笛と三味線、長唄
こちらも職人の音
そして
中国・故宮博物館でも催されたという、能「楊貴妃」
さて
とっぷりと日も暮れて
権現さまの帰られる時間も
迫ってまいりました
お名残惜しいけれど
また、しばしのお別れです
厳重にそのお姿を隠される権現さま
「あらぁ、全然みえんかったわ」「ちょっとくらい見せとっけてもいいのにのぅ」「ほんとやのぅ」
いよいよ神社を出られます
「ほんな慌てて帰らんでもいいがの」「もう一晩おいでなればいいのに」「しょうがない、向こうでも待ってなるで」「ほれもほやのぅ」
「かみさま、あれにのってたら、おそとがみえないんじゃない?」
遠いところから
ようおいでなった
ありがとの
なあもお構いできんかったけど
また来ねの
待ってるでの
明日は最終日です



よいさほいさ2009/05/08 21:19

お祭り最後の日は、5月5日
こどもの日でもあるからして、こども神輿
えんえんとつづく親子の行列
「この辺、こんなに子どもいたっけ?」
「いや、こんなに沢山は初めて」
おそるべし、御開帳の威力
おとなだって、まけてられないぞう
ってわけで
「廻り神輿」、意気揚々と登場
さて、廻り神輿とはなんぞや?

この地域は「五箇」といいまして
神社のある大滝を一番奥に
岩本(いわもと)、不老(おいず)、新在家(しんざいけ)、定友(さだとも)
という名の五つの集落があります
それぞれの集落の神社を、神輿の一団が順にまわるというわけです
さあ先触れの太鼓とともに
一番最初の休憩所である(笑)実家の前まで下りてきました
それ、おもてなし開始!
長女は麦茶、息子はかきもち、次女は缶飲料など両手に持って
今年は月尾地区からの応援も加わり、人数倍以上
私もチーかま&クラッカーなんぞをすすめてみたり
「最初から飛ばすと、もたんざ」「わかってるわ」
「よいさ、ほいさ」「よいさ、ほいさ」
なんと縁起の良いことよ
「よっしゃ、次いこか」
私たちも、遅いお昼を食べようっと

てことで数時間後、岩本神社にやってきました
廻り順としては最後から二番目
ここにたどりつくまでに皆さん
どんだけ「おもてなし」されていることでしょうか

来た来た♪
「なんや、まだまだ元気やな」とは
現在東京在住の兄の言
階段だってへっちゃらだい
しかし大変なのはここから
一旦上で休憩をとったあと
一路、ゴール地点の大瀧神社へ!
となるはずが
まだいいげ、もうちょっといよや
あかんあかん、もう行かなあかんのじゃ
「おとすなー」「おとせー」
「もどせー」「もどすなー」
次女のつぶやき
「あんなにされて、かみさま、めいわくじゃ?」
みんな、神様に帰ってほしくないんだよ
自分の場所にもっといてほしいのさ
はー、
きゅうけい
気を取りなおして
行くぞお
まだまだ若い衆には負けんで
おらおら
若者登場
神輿二基、は御開帳の年ならでは
「どうやこのもみ具合! イケてるやろ」
「おじいちゃん、カッコいい♪」
この勢いでいくぞー、お宮まで一番乗りや
お疲れ様です
「おう、どんどん撮っとっけ」
このあと、ご神体をのせて山へと向かいます

山の彼方2009/05/09 09:50

5月5日夜8時過ぎ
今から川上御前さまをはじめ他の神様たちが
奥の院にお帰りになります
文室へ権現様を送っていった
無垢木の神輿もお供します
明かりを落とされた中
神様たちが御神輿に乗られます
さあ、出発です
「ああ、下りて来なった」「お祭りも終わりやのぅ」「ほやのぅ」
「まだいいげの」「いやいやもう帰らなあかん」
御前の神輿を慕い
赤い提灯の列が山道を照らす
ゆらゆらと
ありがとう
また会う日まで
どうかおげんきで