10/6NHK「おはよう日本」越前和紙の新しい世界2011/10/06 09:13

6時半から待機していたもののなかなか始まらず
「いつやるの?まさかカットされちゃった?」
とやきもきしてしまいましたが、無事7時半から五分間きっちり放映されました!
登校前のうちの子供たちもしっかり観ましたよ♪
忙しい朝の時間を割いてご覧になっていただいた皆様、ありがとうございました。
放映時間の確認が甘く、アナウンスが不正確だったこと、誠に申し訳ありませんでした。
以下、書き起こしです♪

<画像は放映したものではなく、私の手持ちのものです>
女子アナ:
「さて、こちらは東京日本橋のデパートに飾られている大きなタペストリーです。これ実は、古くから和紙の生産が盛んな、福井県越前市で作られた越前和紙でできているんです。
越前市の和紙職人たちは、日本古来の和紙の良さをあらためて知ってもらおうと、今こうした新たな取組に挑戦しています」

<日本橋タカシマヤ前から内部へ>
男性ナレーター:
「東京日本橋。
老舗のデパートを飾る、巨大なタペストリー。
福井の襖紙の職人が漉いた、越前和紙でできています。

女性客:
「きれいねー」「すごいね」「日本人じゃないと作れないと思います」
日本古来の和紙の良さを見直してもらおうというこの装飾、
福井県で和紙問屋を営む、杉原吉直さんが手がけました。

杉原さん:
「だんだん和紙とか使わなくなってきているので、是非こういうのを観てですね、ああ和紙っていいもんだ、すごいもんだと感じていただけると、嬉しいですね」

<今立の風景>
古くから和紙の産地として知られる福井県越前市。1500年の歴史を持つといわれています。
<岡太神社・大瀧神社>紙漉きの技を伝えたとされる神様を祀った神社もあります。

<杉原家内部>
この地域で500年以上続いてきた和紙問屋。杉原さんは19代目にあたります。
杉原さん:
「ちょうど昭和天皇が天皇陛下になられたのを記念して『御大典の儀』というのがありまして、いろんな儀式に使う紙を武生の駅までひいていった写真とかですね…」

越前和紙はその品質の高さから、お札や公文書などさまざまな分野で使われてきました。
今、力を入れているのは、海外向けのインテリア製品。ヨーロッパやアメリカなどで人気を集めています。
「去年の12月に展示会をしたときに、襖紙の技術を使って、もっと新しいインテリア向けの和紙を今盛んに提案しているところです」

この日、杉原さんは東京のタペストリー作りを依頼した職人をたずねました。

<長田製紙所・工場内>
製作途中

長田和さん。襖紙が専門の職人です。代々受け継いできた技を活かし、下書きなしで模様を描いていきます。楮を溶かした液を注いで、和紙の微妙な光の透け具合を調整します。
「本業の襖紙の注文は、ゼロの月もある」
という長田さん、和紙の需要が落ち込む中、日本古来の技を伝えていこうと、タペストリー作りを引き受けました。
「本当は襖をやりたい、のが本音なんですけど…手で漉いた、人が漉いた、そういうものをしっかり後世に残していく。全部私達が責任持ってつなげていかないといけないな、と思ってるんです」

<タカシマヤ>
先月13日、商品の入れ替えに合わせて、装飾の模様替えが行われました。

デパートの閉店後、職人たちが一斉に作業に取り掛かります。長田さんが二週間かけて作った和紙は、夏の香りが残る初秋から、深まる秋の装いに生まれ変わっていきました。
奥行きわずか1mのショーウインドウ。作業は一晩続きました。

<タカシマヤ前>
開店と同時に、多くの人々が店を訪れます。
晩秋の世界を醸し出す越前和紙。
男性客「いいですねえやっぱり。自然の物はいいよ」
外国人客「すばらしい、丹念な仕事だ。空にそびえる木に、星が輝いているよ」

杉原さん:
「やっぱりその時代時代に合ったことをやってきているから今、1500年続いているんだと思います。日本で一番古い産地ですから、日本のため、というとちょっと大げさですけども、できることは精一杯やっていこうと思います」

およそ1500年の歴史を持つ越前和紙。その技は時代と共に、新たな形となって、受け継がれていきます。