正月飾りへの想い2009/02/06 17:42

……おさか母が書いたものを、若干手直ししたものです……


私は長い間、紙と共に生きて来ました
昨年の五月ごろ、地域の公的な役割をすべて終え、ぽっかりと空洞が出来た私の心にふと「千の風になって」が響いてきました
あ、私は新しい風が入ってくるのを待っている、望んでいる
そんな自分に気づいたとき
今これからの、私のテーマは「風」なのだ、と思いました
では、私にちょうどいい風とは、どんな風だろう?

手元に古びて汚れたうちわがありました
台所の隅でいくつも折り重なって置かれています
私の「風」が他の人にも気持のいい風となって吹きわたったら……
そんな夢のようなことを考えて
私はうちわを作りました
和紙のうちわからは優しい風が吹きました

夏が過ぎ
吹き渡っていた風が何故かしんと静まり
身も心も正しく座りなおした時間
……そうだ、心も家もちゃんとととのえて、新しい年を迎える心の準備を始めよう……
和紙でつくった、本当にささやかな正月迎え飾り
皆が幸せに過ごせますようにとの祈りを込めて
作らせていただきました