2001 巨大タペストリー@ロンドン・グローブ座2019/11/07 23:20

「地球を和紙で包みたい」ロンドン・グローブ座

 長田家のお蔵出し、第二弾。

 ワールドワイドに海を渡る長田製紙所の和紙。こちらもそのひとつで遠く英国はロンドン・グローブ座に飾られました。
 とにかく指定サイズが巨大!作るのは作ってもどうやって送るんだ?丸めたところで長さがえらいことになるし嵩張るし、潰れて皺や折り目がついたらどうすんの…ということで考案されたのが、今ではお馴染みの
パーツに分けて楮の繊維で繋ぐ
やり方。繊維の部分でパタパタ折って畳んでコンパクトに箱詰めできる。紙も折れない傷まない。超頭イイ!兄・和也は若かりし頃からアイディア王でございました。


 というわけで、こちらは完全に本の形となっております。
「Wrap the Globe in Washi 2001」10inch本、全48ページ。
BCCKSにて販売中(電子書籍無料)。紙はアドニスラフ80。

 紹介文より: 2001年、ロンドングローブ座にて行われた「地球を和紙で包みたい」”Wrap the Globe in washi"に展示された巨大和紙タペストリー群の記録。 和紙タペストリー製作:長田製紙所
企画制作:紙の温度株式会社
デザイン:長野隆


現在、この巨大タペストリーのメイン部分は長田製紙所に保管されております。オリンピックイヤーにふさわしい、まさに「日本」を体現したタペストリーについてのお問い合わせは 長田製紙所、
本についてのお問い合わせは、記事のコメント欄またはこちらのメール
kawakamihime@gmail.com
でお気軽にどうぞ。

もうすぐインターナショナルバザー(^^♪2019/11/07 11:35

今年は二回目の東京アメリカンクラブ、インターナショナルバザー2019がいよいよ来週に迫りました。入場無料。
11月12日(火)搬入、夕刻より会員限定販売
【一般公開】
11月13日(水)10:00-20:00
   14日(木)10:00-14:00
一足お先のクリスマス、是非お越しくださいね♪
地図はこちら。一番近いのは赤羽橋ですが、一番坂が楽なのは神谷町です。
さて長田はどのようなものをお出しするかというと、いつものこれとか
(過去の画像です。同じものがあるとは限りません)
すきあかり
こういうのとか
ツリー
こういうのとか
クリスマスカード
これとか
EICO BAG
(しつこいようですが画像はイメージです)
現地ワークショップで大人気のアレとか…いつものポチ袋とか封筒とか…他にもまだまだ色々取り揃えてございます。是非お手に取ってご覧になってくださいね♪

あとは好天を祈るだけ!

マンションのダン襖を本襖に替えますプロジェクト! その22019/08/01 16:24

諸事情で随分間が空いてしまいました。主にこちらのせいです。というかまだ肝心の襖紙が1ミリもできておりません。なのに山下表具店の塚田さん、
「全然大丈夫ですよ!いつでも!」
と仰っていただいてもうホントにすみませんすみません。
で。
こちらがお持ちいただいた、襖紙を張る前の骨組みに下張りの紙を貼ったもの。三重になってます。
これね奥さん、よーく見てくださいよ。文字みたいなのが見えませんか?
昔ながらの襖紙にありがちな、古い証文やら反古紙、つまり古文書ですよ古文書!それ自体もちろん和紙(丈夫で上等)。その上に貼ってあるのも手漉きの細川和紙。これがまた手触りがいいのなんのって。うわーーーーと騒ぐ私に塚田さん平然と、
「そりゃ手漉きの越前和紙張るんだからこのくらいしなきゃ」
と。
これぞ熟練職人さんの本気仕事…!

わし太夫、頑張れ超頑張れ(丸投げ)

こちらが御道具。使い込まれたカンナが素敵。複数のカンナを使い分け、コンコン叩いて刃の調整をしながらの作業。
狭いマンションの部屋でもこの通り。くるんくるんと小気味よく引きまわして、しゃーっと軽やかにカンナをかけてらっしゃいました。襖というのはそれほどに軽いのです。
洋間の襖。上があいているのは枠の分。柱の凸凹に合わせてなるべく隙間のないように削ります。
横でゴチャゴチャと話しかけまくり写真撮りまくりのウザイ私を物ともせず、さくさく作業を進める塚田さん。
普通サイズ一枚、幅広二枚の襖を合わせて削って一時間半。あとは襖紙を張って完成、の状態でまたお持ち帰り。手間がかかるといえばかかる。だけど説明を聞きながら見ていると、その手のかかる作業がとても理に適ったものとわかる。

木というものは時間が経つと状態が変わります。一軒家でもマンションでも同じ、打ち込んである柱は少しずつ沈む、表面も平らではなくなる。(「ねじれる」という言い方をしてらっしゃいました)それは単に輸入木材(質や切り方の良し悪しはさておいて)だからというだけではなく、日本の木を使っていても、年数がたてば多かれ少なかれ作った当時の状態からはどうしても変わってしまう。
本襖というものは、そういう木の特性を鑑みつつ、今の住まいの状態に合わせて微調整することができる非常によく出来た表具なのです。
今回の作業の間に外したダン襖の切り口、初めて見たのですが本当に段ボールなんですね。たたんだ段ボールを重ねてぎゅっと潰した感じ。これじゃ確かに一旦反ってしまうともうどうにもならない。そして案外重い。そのまま使っていると色んな所に引っかかって枠などの劣化がすすむ。また同じダン襖に取り換えれば、もちろん値段は格段に安いでしょう。だけどこんな丁寧な微調整は出来ないよ。

日本家屋のために作られた表具である本襖、和室の激減によって今まさに消えていこうとしているけれど、引き戸はスペースを有効活用出来るし、板戸やサッシ戸より遙かに軽くて使いやすい。デザイン面でも、色や柄を選べばフローリングの洋間でも遜色はない。何よりそこで暮らす人と一緒に年を経て変化してきた住まいを、もう一度よく見てより使いやすく丁寧に手を入れる、そういう機会として捉えてみてはどうだろう。

次回はいよいよ襖紙!わし太夫よろしく!
<まだつづく!>

「和紙と暮らし展」銀座蔦屋書店に行ってきました2019/07/31 21:02

今更ですが、初・銀座シックス!←(遅
この吹き抜けのアートは塩田千春さんの「6つの船」。戦後多くの困難を乗り越えて復興を遂げてきた銀座の「記憶の海」を6隻の船が出航し、前進する様子だそうです。(銀座シックスWEBより)
何それカッコいい……(゜o゜)
とりあえずお目当ては、6F銀座蔦屋書店のイベント
場所は書店の中央、こちらも吹き抜けイベントスペース。
ありましたありました。
揉み紙パネル、揉み紙バッグ、揉み紙ピアス/イヤリング、御朱印帳、和綴じ帖、カード入れ、札入れなどなど。
右下の海苔巻き状のものはバッグです(・ω・)ノ
平日昼間にもかかわらず結構な人出だった銀座ですが、ここ銀座シックスは駅から少し離れているせいか比較的ゆったり。特に蔦屋書店は、隣接するスタバで購入した飲み物片手に散策可能、椅子や机もふんだんにあって超快適。関東梅雨明けの猛暑をよそにパラダイスでございました。
それほど人でごったがえしているわけでもなかったのに、ここに来て30分もしないうちに、立て続けに長田の製品をお買い上げいただいているお客さまを目撃!銀座シックスという場所、そのほぼワンフロアを独占する蔦屋書店で展示販売することの底堅さを実感したひとときでございました。
数ある和紙メーカーの中から長田製紙所を選んでくださって、誠にありがとうございます!「和紙とくらし展」は明日で最終日となりますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

【おまけ】
地下の食料品街の充実っぷりも半端なかったです。気合入ってます。お土産買うなら絶対おススメ。今なら比較的すいてると思う(多分)。
その後、松屋銀座でやってる「萩尾望都展」にも行ってきました。ポーの一族、トーマの心臓をはじめとする数々の名作の原画、予告カットまでもがこれでもかとばかりに放出され長年のファン歓喜の展示となっております。宝塚の衣装展示もあり、常時宝塚「ポーの一族」の歌とセリフが流れているというカオス。しかしこれも間違いなく貴重な文化遺産のひとつ。萩尾さんは相当マメに&綺麗に保存されているけど、ゆくゆくは国でしっかり保管していくべきなんじゃないかしらん。

ご無沙汰しております2018/03/16 10:40

諸般の事情によりこちらのブログ更新をサボっておりました。今更ですがこれ、桜の季節に書いた記事です(←おいおい)
(8/7記)
以下、本記事。
ダブル受験の荒波に揉まれ、膨大な事務作業と入金(泣)に追いまくられ、二回の卒業式を終え、気づけば三月も半ば。この不定期にも程がある辺境ブログをまだ観ていただいている皆さま、大変ご無沙汰いたしまして申し訳ありません。今後はもうちょっと頑張ります。いやホントに。

さて、話は数か月前に遡って。

今回の東京アメリカンクラブでのバザー、一日のみだったにも関わらず、多くのお客様においでいただきました。皆さま本当にありがとうございました。
当日の様子
実家の蔵に眠っていた昭和の和紙の数々が若い姪っ子の手で引っ張り出され、アンティーク和紙として日の目をみました。それも東京アメリカンクラブというゴージャス&ラグジュアリーな場所で。
姪っ子の慧眼は大当たり、アンティーク和紙は飛ぶように売れ、さらにご注文まで!
こちらも榮子さんの手による、紫に霞む富士の山。
アンティーク和紙
キレイに額装されて飾っていただいております。パッと見油絵か水彩画のようにも見えますね。お買い上げ、本当に本当にありがとうございました!