お暑うございます2022/07/02 21:40

紫式部公園の黄金像♪
 もうご無沙汰どころの話ではないくらいの間が空いてしまいましたが、皆さまお元気でお過ごしでしょうか?まだまだ予断を許さないコロナ下、熱中症にも気を付けつつ・感染予防しっかり・なるべく楽しく過しましょうね
 さて、福井県にとってかなりの朗報来ましたね。
 再来年の大河、
 なんと、紫式部が主人公!
 千年を超える長きに渡り読者を魅了し続けた大長編小説「源氏物語」の作者・紫式部が生涯でただ一度地方暮らしをした、その場所が武生です。
 日野山を見ながら京を想って詠んだお歌も残っております。
「ここにかく 日野の杉むら 埋む雪
 小塩(おしお)の松に 今日やまがへる」
 日野山の杉群が雪に埋もれている。京(今日)の小塩山でも松に雪がちらついているかしら。
 武生にある「紫式部公園」、何度か行ったことはあったのですが、金色の紫式部にふおーとなっただけで殆ど覚えていません……今になって、なんでもっと早く源氏物語に嵌っていなかったんかと過去の自分を殴りたいくらい。「あさきゆめみし」は読んでいたというのに、福井県人としてダメダメでしたね。
 そして今日、もう一つの朗報が!
 「源氏物語アカデミー」の活動再開のニュース!
 こちらも知ったのはごく最近、コロナ禍の真っ只中で活動中止になった時期です。是非アカデミーのサイトに飛んで、過去のイベントの数々をご覧になってみてください。物凄いゴーカメンバーですよ奥さん!私、この時は子育て真っ最中……あああ。記録映像とかないのかしら……今年は10/21から三日間の開催だそうです。リモートでもやってほしいな!
【記事より抜粋】
「源氏物語と信仰」がテーマ。源氏物語関連の著作もある朧谷寿同志社女子大名誉教授の監修のもと、
「藤原道長と信仰」
「源氏物語と陰陽道(おんみょうどう)」
「紫式部が見た仏像」
などの講義がある。
 出来れば私も母と馳せ参じたい……どうかどうか、コロナがすっかり収まってますように。

というわけで、再来年の大河をより楽しむために!
おさ子の翻案源氏物語「ひかるのきみ」をよろしく!2008年から始めて、ついこの五月で五十四帖すべて完結いたしました。80代母でもスラスラ読める面白源氏ですよ♪
お試しはとりあえずブログ記事の方で!(目次からどうぞ。全記事無料)。
縦読みの電子書籍版はこちらです(1、2巻無料、全17巻全て置いてます)
「みくまり庵」(BOOTHショップです)

ワシマ!2020/04/17 15:16

コロナコロナで何かと大変な昨今ですが、越前和紙を担う若者たちが立ち上がりました。
その名も「ワシマ」。
期間限定オンライン販売:
2020/5/3 10:00 ~ 2020/5/5 23:59

「ワシマ」と聞いて真っ先に「ヤシマ」作戦を思い浮かべたオタクなわたくしですが、全てのイベントが縮小または中止に追い込まれ、窮地に陥る和紙の里を救うため団結して立ち向かう地元の若者、という図式は、あの震災後の節電作戦に、ちょっと似てなくもないでしょうか。

何はともあれ、どうかどうかこの「ワシマ」に、大いなる応援をいただけますように!

マンションのダン襖を本襖に替えますプロジェクトについて2020/03/12 14:42

 突然ですが、上記タイトル関連の記事をまとめてnoteにアップしました。
よろしければ是非ご覧になってくださいませ。

(note、今更ですがあまりに更新が簡単お手軽なので震えてます。アサブロさんももう少し頑張ってくれないかしら…)

2020年、明けましておめでとうございます2020/01/07 13:05

長田の正月飾り

昨年度も、多くの皆様にお世話になり、誠にありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、昨年の夏前に始動した「マンションに本襖プロジェクト」(うろ覚え)ですが、細々と続いております。というか肝心の襖紙発送が年末ギリとなったもので…まあこれもわし太夫へのご注文が夏以降雨あられと降り注いだ結果ですので、有り難いことでございます…というわけで、マンション本襖の完成レポートはもう少し先になります。今しばらくお待ちくださいませ。

それと、昨年チラっとお知らせいたしました
「Wrap the Glove in Washi」
の紙本がようやく出来上がりました。内容も若干変更しております。BCCKSで販売しておりますが、何と今日までは紙本割引ということをすっかり忘れており…
わし太夫や榮子さんの過去の業績、もしご興味ある方いらっしゃいましたらこちらにコメントいただくか、
kawakamihime@gmail.com
までご連絡くださいませ。数は限られていますがもう少しお安くお分けできます。なお発送は1/20以降を予定しています。

Wrap the Globe in washi 2001』 OSADA WASHI著

大ふすま展 二2019/09/11 09:55

さて9/7(土)、午後のメインは、
墨絵アーティスト・西元祐貴さんのライブ・ペインティング@紙の文化博物館。
兄の和紙をお使いいただいていることは知っていたし、浦和伊勢丹の展示を観に行ったこともあるけれど、ライブはこれが初。最初に言いますが、期待を遙かに超えたすばらしさでございました。観られて本当に良かった!

兄挨拶、司会者からの紹介のあと、すっと登場して、すっと描き始めた西元さん。とても静かな始まりでした。
真っ白な襖に、世界が描きこまれていく。
さらさらと音が聴こえそうな。
こうして改めて画像をみていくと、西元さんの内面だけでない、外にあるものまでも襖の内に取り込まれているようです。
線の一本一本、墨の一滴一滴が、其処に置かれることが必然とでもいいたげに振る舞っている。

形のないものを形にしていく作業は、そうとうの集中力と胆力を必要とするでしょうに、その筆致はあくまで軽やかで止まることがありません。
何だろうこの静けさは。音楽は鳴っているのに。
子供の頃、ひとり一心に何かを描いていたときのような、混じりけのない気持ちに似ている。
ドン!と大きな音がするほどの大胆な筆さばき。これほどの強さを難なく受けとめる越前和紙、流石でございます。
(本襖だと凹むかも。板張りでよかった)
沢山いた子供たちも誰一人騒ぐことなく、釘づけ。
静かに完成。

西元さんが天を仰ぐ画像、偶然に撮れたのだけど、この絵面はまさに
天から下りてきた龍と女神。

ご自身が後に語られましたが、イメージの中にあったのは、前日に滋賀で観た十一面観音だといいます。それを川上御前の姿に映したと。川上御前のまします大瀧神社にも、実は十一面観音がおられます。龍はその紙漉きに欠かせない水の神の化身でもある。本人の認識を超えたところで、いくつもの存在が重なり合い共鳴して、次々とその筆の先に流れ込んできたのではないだろうか。

artの語源はラテン語のars、ギリシャ語のテクネーに相当し、本来は自然に対置される人間の「技」や「技術」を意味する言葉であったといいます(※)。
何かを呼び、招き、それを形にする人をアーティストとするならば、西元さんはまさにそういう能力を持つ一人。
この小さな和紙の里に、目には見えないがたしかに存在するものを、この地で漉かれた紙の上に降臨させる、一種の儀式をみていたような十五分間。善きものを見せていただき、ありがとうございました。

なおこの墨絵は、「大ふすま展」の会期中(~11/11)紙の文化博物館にて展示されるとのこと。皆さま是非ぜひご覧になってくださいませ。

西元祐貴公式サイトはこちら