大ふすま展 一 ― 2019/09/09 13:08










いろいろと御礼 ― 2017/11/15 21:39




さて、その岩野市兵衛さん降臨の影の立役者となったのが母「現代の名工」長田榮子さんである。市兵衛さんとは夫婦ぐるみでスープが冷めないどころかぐつぐつ煮立った状態で行き来可能というほどの距離感で(比喩です 笑)、コラボ製品を作ったり旅行に出かけたりと大変仲良くさせていただいているようです。








富士の魔力 ― 2016/07/01 11:42

油団のこと ― 2012/07/03 21:10
早く梅雨が明けるといいなあ。


和紙を13~15枚貼りあわせ、たっぷりのエゴマ油を塗った敷物。と書くと簡単そうだが、実はものすごい職人技。日本中でもう一軒しか作っていない。使い込めば飴色になり、少々水をこぼしてもOK。元が紙なので、捨てるときは普通に燃えるゴミ(100年持つそうではありますが)。しかも油団の表面温度は、室温より2度もひくいそうだ。すごいぞ油団!
日本橋高島屋の和紙展に出された「油団」。





夏は一番風通しのいい仏間と客間の襖を開け放ち、蚊帳をつってきょうだい三人で寝ていた。今と違い夜はかなり涼しかったものだが、それでもたまにあった熱帯夜。寝苦しい中、うとうとしつつも熱い手足がすこしでも冷たい場所を探す。


使う和紙は高品質でなければならないし、手間も時間も相当かかるので、昔から高級品ではあったらしいが、この素晴らしい敷物が消えてしまうのは本当にもったいないしやるせない。これもまた日本の誇る技術の一つだと思う。私も買えるものなら買いたい、ホントに。これを敷いてある旅館がもしあったら、行くよ。
襖にしても同じなのだが、少々面倒くさくて手間のいる、だがうまく使えば長くもつ、捨てるときには潔く捨てられる(普通に燃やせる)。そういうものを今こそ、大事に守り保存するべきなのではないか?
安くてもすぐ壊れるものをどんどん買っては捨てていくより、いいものを長く大事につかう。
それが本来の日本人の姿ではないんだろうか。
自然災害の多い国土であるからこそ、温故知新で。今はいろいろと生活を見つめなおす格好のチャンスなのではないか、と思う。
映画HESOMORIのこと ― 2012/06/06 21:41

などといいつつ、入谷監督に見出されるまでほとんど忘れられていた場所でした。
今はもうHESOMORI穴もなくなってしまったけど、石工だったという曽祖父が切り出した石群は風雪に耐え水害にも耐え、今も静かに其処に立っています。
さて映画HESOMORI、先週に続いて二度目の鑑賞(6/6)。キネ旬★四つが効いたか?それともレディースデーだからか?いやいやおじさんがたが結構多いぞ、ということでまずまずの人出だった。
前回はあまりに身近な風景に胸がドキドキして、正直話そっちのけだったのかもしれない。改めてみるとひとつひとつのシーンがとても丁寧に、思い入れたっぷりに作られていることがよくわかって、さらに楽しめた。
物語(フィクション)を書くというのはなかなか難しくて、書き手は登場人物とその背景を知り尽くした上で、ストーリーの流れにうまく彼らをのせていかなければならない。
ましてこの映画はタイムスリップ物、しかも現在と40年前と幕末という3つの時代を扱っている。
各時代の下調べだけでも膨大だったろう、苦労が忍ばれる。もちろん時代考証は小説だろうが漫画だろうがアニメやドラマだろうが、必ずしなければならないことで、特別なことではないが、
ちょっと感動したのは右近の台詞(うろ覚えですが):
(『(戦うのが怖いというのは)人間なら当たり前のことじゃないんですか』という理子の言葉にこたえて)
「いや、あかんのです。こんな平和な時代なら、それでもいい。だけど、自分の時代では、それは、あかんのです」
時代考証というのは服装や言葉遣いや、街の風景といった見た目だけではなく、その時代ならではの考え方や生き方というのもある。というかそっちのほうが大事。昨今の某大河ドラマでは、その辺なおざりにされている気がして、あまり観なくなってしまった。歴史的なエピソードをやたらと恋愛に絡めるところも凄く違和感。恋愛感情というのもスパイスとして必要なのはわかるが、常に第一に来るのはおかしいだろう。昔の人がそんなに四六時中恋だ愛だと言ってたわけない。むしろ抑えた表現の方が引き立つし、感動を呼ぶのに。
話がズレた。
右近の生きる幕末、責任ある立場の人間ならば「自分も何かせねば」という思いで生きていただろう。身分制もあり選択肢が少ない中で、自分の分をいうものを弁えてそれぞれが戦うべきものと戦った結果、体制は変わり新しい時代が始まった。戦うのは何も剣を以てしてだけではない。時には危険を厭わず戦わなければならないこともある。逃げずに立ち向かいたい。右近の台詞はそういう意味である。この映画が作られたのは震災前だが、そこに流れている思いは、震災後に世界を感動させた日本の姿と繋がる。異なる時代をつなぐ思いというのは何も恋愛感情じゃなくてもいいのだ。
といいつつ。右近さんは絶対理子ちゃんに惚れたと思う。
【以下、微妙にネタバレ:ただし個人的な妄想です】
友愛病院前で、理子ちゃんが伊賀並に人質にとられているシーン:
右近が丸腰で理子を助けようとして、危うく脇差で刺されそうに
→すんでのところで伊賀並寝落ち
→思わず理子を抱きしめる右近
→さとし、ムッとして二人を引き離す
→「す、すまぬ」そっぼを向く右近。「いいえ・・・あの、ありがとう」顔を赤くする理子ちゃん
→さらにムッとするさとしの肩をポンポンと叩きニヤつく井口
・・・などというドキドキ胸キュンエピソードもいっこくらい欲しかったかも(すみませんすみません)。というわけで次回は是非、プチプチでいいですからラブも注入お願いします>監督
そんな映画HESOMORIも、東京・名古屋・大阪での上映は残りあと一日!まだ観てない方はGO!ですよ♪
もっと上映館増えて、期間も延びるといいなあ!>映画関係の方
よろしくお願いしまーす(祈)!
ところで、おじ様がたの福井弁はソフトでありながら中々リアルでしたが、
中でも一番自然だったのは渡辺いっけいさん演じるうっちゃん。
「あんなおじさんいるよねー福井に」
ともっぱらの評判でした♪
映画HESOMORI、シネ・リーブル池袋(東京)/梅田(大阪)にて上映。
5/26(土)~6/8(金)モーニングショー。池袋は朝10時から。
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