しきぶ扇、京都デビュー♪ ― 2013/02/21 11:54
第3展示場B面 高橋扇子店
日時:2013年3月15日(金)~17日(日) 10:00~17:00(最終日は16:00まで)
京都の工芸品・お菓子・お漬物・お酒など京都産品が勢揃いする、かなり大きなイベントのようです。お近くの方、ぜひぜひお立ち寄りくださいませ♪
さてここで、扇子についてちょっとお勉強。
紙の製法は7世紀頃には既に日本に伝わってきていましたが、何しろ貴重で高価なものだったので、高級官僚といえどもおいそれとは使えませんでした。そこでメモがわりに使われていたのが木簡(木の板)。官僚制を導入した聖徳太子の治世以来、文書を扱う業務は爆発的に増えていたはず、おそらくデータ(木簡)の管理に困ったのではないでしょうか。
扇子が歴史上頻繁に登場してくるのが奈良~平安あたりだから時代的にも合ってるし信ぴょう性は高いかもしれません。項目ごとに紐でくくってまとめてフォルダ(箱とか)に保管、みたいな感じでしょうか。
たたむとこんなにコンパクト!持ち歩きも簡単♪保管も場所を取りません!
通販のアイディアグッズの精神はここから生まれたのか(違)・・・とにかく、これ思いついた無名の日本人、エライです。
なので「せんすちゃん」て何となくこんなイメージ(以下おふざけなので読み飛ばしてください)
京都の扇と越前和紙の初コラボ「しきぶ扇」、大本山・京都で、いったいどのような新たな出会いを生み出してくれるでしょうか。続報お楽しみに♪
「しきぶ扇」始動! ― 2013/01/16 16:57
その名も「しきぶ扇」(しきぶせん)。
場所 : 「ふくい工芸舎」 福井駅前、福井西武新館近く
期間 : 1/17(木)~2/10(日) 10:00~18:00(火曜定休)
電話 : 0776-30-0054
※入場無料です
今から千年以上前、雪深い越前の地で
二年余を過ごした紫式部は
住み慣れた京の都に帰ったのち
「源氏物語」を書きました。
ともに千年を越える長い歴史を持ち
職人の確かな手わざで作られる
京都の扇子と福井の越前和紙が
平成の世にして初めて出会い
生まれた「しきぶ扇」。
どうぞ行く先々にお連れください。
未知との出会いを積み重ねた物語が
今も世界中で読まれているように
「しきぶ扇」もまた
新たな歴史を刻むでしょう。
この御縁が永く続いていきますように
平成25年一月 伝統工芸士 長田榮子
製品として売り場に出されるのはインターナショナルバザーを入れて二度目、「しきぶ扇」としては初陣です。
お近くの皆さまは是非お越しを!
末広がるご縁 ― 2012/12/10 16:49
さて、そんな世事の憂さを吹き飛ばす師走特別企画をお送りいたします。
eicoさんの「突撃!京都の扇子職人★」※タイトルと多少違いますが気にしないで下さい
(元ネタ:わし太夫「EICO WIND 扇子」参照のこと)。
それは遡ること数ヶ月。そもそもはアメリカンクラブのバザーに何を出すか、について話していたときのこと。折しもうちわ製作の真っ最中、eicoさんは突然
「越前和紙で扇子を作りたい!」
という一念にとりつかれる。
扇子というのはご存じの通り、日本古来の伝統工芸品。当然紙にも骨にも、長年培った職人の技とノウハウが込められている。いくら越前和紙が同じく伝統工芸で、素晴らしい材料と工法により作られている、からといって、やすやすと入り込める世界ではない。
なのに齢70を超えるeicoさん、やってのけました。見よ、この勇姿を。
だがここで諦めないのがeicoさんのeicoさんたる所以である。偶然見つけた、夫婦ふたりだけで製造・販売をしている小さな店。しかしそこでも、親父さん(ガチの職人)は首をかしげる。
「良い紙なのはわかるけど、厚いし硬いし、扇にはちょっと無理かも・・・」。
「いいの!私自分で作るから!どうしてもこの紙で作りたいの!」
eicoさん、半ば無理やり骨だけ買い取り、数日かけて扇子づくりにトライ。試作品を手に単身京都に舞い戻った。長年紙漉きに携わり、生来器用なeicoさんだが、扇子に関してはど素人。実際見てはいないが、おそらく本職の方から見たら(うわあ…)というようなものであったに違いない。違いないが、使っているのは普通の和紙ではないし、だいたい普通のど素人は本当にこうやって作って持ってきたりはしないだろう。
【親父さんの心の声:推測】※京都弁がわからないので江戸っ子風味にしてみました
(うわーホントに戻って来ちゃったよこのオバチャン…うーーん貼り方はともかく、紙はいいなー・・・ったくしょうがねえなあ素人にこれだけやられちゃったら、できませーんなんて言えなくなっちゃったじゃねえか…ため息)
「・・・わかりました、何とかやってみますわ」
この一言で出来上がったのが先ほどの画像に載っている扇の数々である。
その後もこの困ったオバチャンは足繁く店に通いつめており、越前和紙と扇子という2つの伝統技術のコラボは現在も進行中である。
そんなガチの職人同士の阿吽の呼吸により、ひょうたんから駒のごとく出てきたこの飾り扇。
まさに職人は職人を呼ぶ。それぞれの意地とプライドと、心意気と、経験に裏打ちされた確かな技が、本物を作り上げていく。ノーベル賞の山中教授も仰られていたとおり、偉業は一人の天才だけで成し遂げられるものではない。沢山の人の思いと、たゆまぬ努力が結集して素晴らしい結果を生む。
安くてお手軽・すぐ手に入る、
そういうものも確かに生活には必要だし、ありがたいけれど。
こういう細い、か弱い縁の糸が、時間をかけて次から次へと繋がっていくことで生まれてくるものにも心を向けたい。ものをつくるのも売るのも買うのも、結局は人と人との繋がりだから。それが本来の日本が、日本人が大切に守ってきた伝統なのではないかと思う。
ここ何年か、うつむいたまま底ばかり見ていた気がする日本という国が、背筋を伸ばしてすっくと立つ、それはもうそれほど遠くない未来だと信じて、新しい年にむけて頑張りましょう!
と、いうわけで、扇子の方はまだまだ改良の余地があるものの、「飾り扇」はそのままお正月用の飾りにも、またお祝いごとなどにも最適です♪ご用命・お問い合わせはコメント欄またはメールで。あまり数はありませんので、どうぞお早めに♪
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